【第24話】夢をかけたいのさ
今日のチルった音楽は注釈からどうぞ。*1
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この物語の主人公は絹ごしトウフの『チル太』。
チル太はiPhoneが4Sぐらいのときに、通称神チャンと呼ばれるバンドで
ギターを担当・演奏していた。
4Sの頃のiPhoneたら、もう。
それは世界を獲る覚悟と、その準備ができた端末であったのだ。
電話をしてこない人からの電話というのは、
最初にもしもし以外で始めることができない。
この日もそうだった。
チル太さん! おれ、社長になりたいんです!
技術顧問として率直な意見を教えてください!
まっすぐで心地よいぐらい勢いの乗った言葉を発したのは、
チル太の後輩である、めんつゆだ。
彼は絶妙におバカだ。
とても気のいい奴で、やることなすことなんとなく納得してしまう。
愛されてウン十年のおバカさんだ。
彼のお気持ち三本柱はこれだ。
- 『社長になりたいです!』
- 『会社の社員は決めてるんです!』
- 『事業は、わからないっす!』
自分が子を持つ親になる気持ちを味わえる、新感覚アトラクションである。
チル太)
何がしたいか決まってないのに、どういうことだよ。
会社ってのはなぁ、、、。
決まって大人にさせられてしまうが故、定型文を言ってしまいたくなる。
だが、しかし!
今回は少し違ったのだ。
めんつゆ)
音楽のサービスで会社つくりたいんですけど、どう思うか知りたいっす!
技術顧問として意見、聞かせてください!
音楽で大切にしたいことを、ちゃんと助けなきゃだめだろうに
彼が考えているサービスはこうだ。
数多ある形式で出来上がっている曲をドラッグ&ドロップで
ボーカル部分のみ抜き出し、プールされている歌詞を混ぜる
そんなサービスだ。
チル太)
うーーーーん。
サービスの内容よりも、
何故めんつゆがこのサービスをしたいと思ったかが大切だと考えたチル太。
何を隠そう、チル太は音楽に浸かり続ける毎日を過ごしたトウフである。
音楽を想う気持ちは、他の大豆製品の中でも一番だ。(自称)
それってカネになるの?
大人になるってこういうことなんだ。と。
チル太は絹ごしの胸をノックして、ちょっと待ってよと伝えた。
めんつゆ)
最初は考えてないっす。というか、、わからないっす!
大好きなメンツで会社を興すこと。
それはサークルじゃないんだぞ。と。
下手したらインカレでバンバン回しているサークルに負けているぞ。と。
そのサークルが興行なんかやってる日にゃ、負けが目に見えるぞ。と。
本当にそこには、情熱があるって言えるのか。
心はHOTに。
演奏はCOOLに。だっ!
そう、
うまくいったり、自分が納得したりすることには、
いくつかの自分をメタ的に制御出来ているときだろう。
チル太)
たしかにその事業は面白そうだな。いろんなことが考えられてウキウキだ。
発言を受けてすぐに否定するような
くちすっぱいトウフにはなりたくないチル太。
※いまどきそんなやつ、いるのかな。
チル太)
でも音楽に大切なのは、クリエイティブを想うこと。
そして何より、音楽への情熱だ。
チル太は、音楽というコンテンツを馬鹿にされたようにも思えてしまったのだ。
頭の中でこれが再生された。
※転載ですいません。
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表現の誇張かもしれないが、
好きなことで食うことの難しさを、暗に教えられたのだ。
夢を駆けたいし
夢に賭けたい
夢が欠けても
夢を架けられたら
変わるんだろうになぁ。
*1:今日のチルった音楽はこちら!